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・携帯型エンコルピオン(10-12世紀/ビザンツ帝国)
・青銅製メダイユ(17世紀)
・old骨製アイビーズ・水牛角ビーズ
・ガーネット
¥33.000
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8〜9世紀、キリスト教ビザンツ圏に於ける聖像破壊運動(イコノクラスム)。皇帝レオン3世による命令に始まり、聖像やイコンは尽く破壊され、製作や所有が刑罰化されました。背景には対抗勢力であったイスラム教の影響や、皇帝権力と聖像を保持していた修道院との対立構図があります。
皇后テオドラ時代に聖像崇拝は復活しましたが、長らく神の描写には括りがありました。東方教会の十字架型エンコルピオン(聖遺物入れ、聖品を仕舞う二重構造の箱)は、『神はどう描かれるべきか』という問いの線上に作られ続けました。
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本作に用いたエンコルピオン片は、とても小さな携帯用サイズ。表情や装飾描写はなく、簡略化されたキリスト像のレリーフが施されています。こちらは表面(蓋側)で、もし裏面が残っていた場合、そこにはペアの聖母像が彫られていた筈です。
イコノクラスムの時代はレリーフ像が危ういゾーンに位置したため、以後の時代も長らく、線描のみで表されたキリスト像のエンコルピオンが多く作られました。こちらは聖人描写の括りがゆるやかとなり、携帯用として鋳造・人々へ流通したもの。
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表現弾圧と信仰、時の権力者の意向
神をどう表現するか?表現されるべきか?
どのような表現が、赦されるのか。
どう表したものなら、所持して良いのか。
宗教美術の歴史とは、端的にその地の文化や信仰心を表象したものではなく、『社会構造の歴史』と密接しています。
背面に垂らした小さな8角形のメダイユは
裏面はくっきりと十字架、表面は百合の華、腕に幼な子を抱く姿は恐らくパドヴァの聖アントニオでしょう。この形のメダイユが流通したのは17〜18世紀のカトリック圏です。老人や不妊の女性のための守護聖人として重宝されました。
聖品の歴史とは、「問いかけ」のように感じます。
現代の人間が獲得した言論、芸術、守りたい心情は
どのような血がながれた経緯で生まれ、そしてまたそれはどのような社会構造との関わりで存在しているのか?と
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